父の車で交通事故、被害者が知人で助かった(体験談)

交通事故が起きた際に必ずしも弁護士さんを頼るというわけではありません。
弁護士さんを頼らなくても円満な解決ができるといったケースもありさらに言えば、保険会社を通じなくても双方で円満な解決ができるといったケースもあります。
万が一に備えて任意保険に加入しておくことは非常に重要なポイントですが、たまたま交通事故の相手が良心的だったり、そのほかには知人だったりすることによって、保険会社やその他のトラブルなどもなく非常にスムーズな解決ができたという経験をお持ちの方もいるようです。

もちろんトラブルが起きてしまうようであれば弁護士さんに頼ることも必要ですが、そうでなかった場合には保険会社を間に入れなくても解決するようであれば、保険等級や保険料金での変更もないためドライバーにとっては助かることになります。

交通事故の加害者になったけれど、被害者の方がたまたまの縁で、父の友人だったため、とても助かった経験があります。

1年以上前になりますが、私が車の運転をしていたところ、他の車に思わずぶつかってしまったことがあります。
わき見運転をしていたので道路脇から出てきていた車に気がつかずそのままぶつかってしまったのですが、車がぶつかってしまいすぐに車から飛び降りるような形で先方の方へ声をかけました。

申し訳ありませんと言いながら、保険会社や警察に電話をしようとしたところ、先方の方も急いでいるということで今後の補償などについてこちらから後日連絡しますと言われました。
それでも私は警察を呼ばなくてはならないと思っていたのですが、名刺を渡され、まずは私も自分の身分を証明するために免許証を取り出しました。
免許を取り出して、先方に見せたところ、もしかして◯◯さんのお宅の娘さんですか?
と言われたのでなぜ知っているのかと思いながらも、そうですとうなずいたところなんと、被害者の方は父の古くからの友人でした。

これまで私は一度もお会いしたことがなかったのでまさか父の友人だとは思わなかったのですが、ここで少し父の話をした後で車の傷なども大したことはないし、先方もしっかりと周囲を確認せず、道路脇から飛び出してしまったため特に補償などについても気にせず済ませてくださいということでその場を立ち去ってしまいました。
自宅に戻りつし話をしたところ、父がすぐに先方の方へ連絡を入れて話をしていましたが、やはり先方の方は特に補償についてを求めるわけでもなく双方の不注意ということで話が済んでしまいました。
たまたま父の友人だったためこのような形で話し合いが済んだのですが当然、父の友人でなければ私は保険を使って先方への補償をしなければなりませんでした。

警察を呼ばなかったことで、私は免許証にも傷がつかず、とても助かったのですがこんな偶然もあるものだと、なんだか自分の経験ながら不思議に思ってしまいました。
交通事故が起きると様々なトラブルがあるという話を耳にしていたので私自身車をぶつけてしまった時には本当に頭の中が真っ白になりましたが、あのような形で被害者の方も済ませてくださり、今でも感謝しています。

あれきり、私はお会いすることもありませんが、父は時々連絡を取っているそうで顔を合わせながら食事をしたりお酒を飲むたびにあの時の話になるようです。
あまりにも私が驚いて車から飛び出していた様子を先方の方が話したそうで、父は笑いながらそれを話していました。

交通事故のトラブルで弁護士さんを相手に立てられたり最悪は裁判ざたになってしまうような事例もありますが、反対にとても円満な解決が出来た形で非常に珍しいケースだといえるでしょう。
最悪な事態を考えてみればその場で警察を呼ばなかったことにより保険会社なども介入してくれず、補償問題についてすべて自分で行わなくてはならないこともあります。
そうなれば当然ですが専門家として、弁護士さんを頼ることなども考えなくてはなりませんが、上記のケースでは被害者の方がたまたま知人であったことや非常に良心的な方だったことが救いと言えるでしょう。